ベージニオの副作用とその対処法


ベージニオを服用される患者さんへ、服用中の注意事項と必要な検査について紹介します

本ページの内容は動画でもご確認いただけます

ベージニオ服用中は、以下に示す症状があらわれることがあります。

 注意が必要な症状
(間質性肺疾患が疑われる症状)

「息切れ」
「咳」
「発熱」

注意が必要な症状(間質性肺疾患が疑われる症状)

 注意が必要な症状(静脈血栓塞栓症が疑われる症状)

「手足の腫れ・痛み」
「息切れ」
「胸苦しさ」

注意が必要な症状(静脈血栓塞栓症が疑われる症状)

 あらわれやすい症状

「下痢」

あらわれやすい症状

 その他の症状

「吐き気」
「腹痛」
「疲労」
「脱毛」

その他の症状
  • ここに挙げた症状はベージニオによる副作用のすべてではありません。他に気になる症状や異常を感じた場合は、主治医・看護師・薬剤師にご相談ください。
注意

以下のような症状が見られた場合には、服用を中止し、速やかに治療を受けている医療機関に連絡してください。

間質性肺疾患が疑われる症状です
肺塞栓症(静脈血栓塞栓症の一種)が疑われる症状です
下痢による脱水が疑われる症状です

肝機能障害(肝機能検査値の上昇)、骨髄抑制(血液細胞の数の減少)があらわれることがあるため、医師の指示に従って、定期的に血液検査を受けてください。

ベージニオ1日2回毎日服用

ベージニオ服用中の症状は、ベージニオダイアリーを活用しましょう。

  • 通院の際に持参し、記録を見ながら副作用の対処方法について先生と話し合いましょう。
  • 紙のダイアリーに加えて、ベージニオ服薬患者さん専用アプリもあります。
ベージニオ中の症状は、ベージニオダイアリーを活用しましょう。

間質性肺疾患について

ベージニオを服用される患者さんへ、副作用のひとつ、間質性肺疾患についてご注意いただきたいことをお伝えします。

間質性肺疾患についてのより詳しい内容は、こちらの動画でご確認いただけます

ベージニオ服用中に間質性肺疾患があらわれることがあります。

  • 間質性肺疾患は、息切れや咳、発熱などの症状がみられます。間質性肺炎や肺臓炎などほかの呼び方をされる場合もあります。
  • 間質性肺疾患は、急に重篤化して死亡に至る可能性があるため、早期発見と早期治療が大切です。
注意

以下のような症状が見られたら、服用を中止し、速やかに治療を受けている医療機関へ連絡してください。

間質性肺疾患が疑われる症状

階段を登ったり、少し無理をしたりすると息切れがする・息苦しくなる
空咳(痰のない咳)が出る
発熱する など

注意が必要な症状(間質性肺疾患が疑われる症状)
  • 息切れや息苦しさが動いたときのみであったり、息切れや咳などがなく微熱やだるさのみであるなど、一部の症状しか見られず、わかりにくい場合がありますので、注意深く確認してください。

静脈血栓塞栓症について

ベージニオ服用中に静脈血栓塞栓症があらわれることがあります。

  • 静脈血栓塞栓症(深部静脈血栓症、肺塞栓症とよばれることがあります)があらわれることがあります。
  • 深部静脈血栓症では手足(主に下肢)の腫れ・痛み、肺塞栓症では息切れ、胸苦しさなどの症状が見られます。
注意

以下のような症状が見られたら、服用を中止し、速やかに治療を受けている医療機関へ連絡してください。

肺塞栓症(静脈血栓塞栓症の一種)が疑われる症状

息切れ
胸苦しさ など

: 肺塞栓症(静脈血栓塞栓症の一種)が疑われる症状

速やかに連絡ができるように、
あらかじめ緊急時の連絡先をメモしておくようにしてください。

「ベージニオ錠を服用される患者さんへ:間質性肺疾患」

ベージニオ錠を服用される患者さんへ:間質性肺疾

「ベージニオを服用される患者さんとご家族へ」

ベージニオを服用される患者さんとご家族へ

下痢について

ベージニオを服用すると多くの人が下痢を経験します。

  • 下痢は個人差がありますが、臨床試験ではベージニオを飲み始めてからは6~8日、つまり1週間前後までに下痢の現れる人が多く見られたことから、飲み始めは特に注意が必要です。
あらわれやすい症状

下痢の初期症状があらわれたら、
症状に合わせて下痢止めの薬を服用し、水分補給をしてください。

下痢時の対処法

下痢止めの薬の使い方

下痢止めの薬は、下痢でつらくなる前に使いましょう。

  • 下痢止めの薬は便の様子を見ながら、使う量や回数を調整していきます。使い方は、主治医の指示に従ってください。
  • 日常生活への支障をなるべく抑えるために、状況に応じて下痢止めの薬を服用することで、下痢の症状をコントロールすることが勧められます。
  • ライフスタイルに合わせて下痢止めの薬の使い方・服用タイミングを工夫することも可能です。
  • ベージニオダイアリー(日誌)などを活用しながら、主治医、看護師、または薬剤師に相談してみましょう。
下痢止め薬の使い方の相談例

下痢が起きているときの水分補給

下痢が続いている間は、脱水を起こさないようにこまめな水分補給を心がけましょう。

  • 下痢によって電解質(ナトリウム、カリウムなど)が水分と一緒に排泄されてしまうので、スポーツ飲料などの電解質も補給できる飲み物もよいでしょう。
注意

以下のような症状が見られたら、服用を中止し、速やかに治療を受けている医療機関へ連絡してください。

下痢による脱水が疑われる症状

めまい・頭痛
尿の量が減る・濃くなる
水分がとれない など

下痢による脱水が疑われる症状

下痢が起きている時の食事の工夫

おかゆやうどんなど、食べやすいものを選びながらバランスを考えてとるようにしましょう。

食事の例

控えたほうがよいもの

辛い食べ物やアルコールなどの刺激物、油分の多い食べ物、繊維質のもの

控えた方がよいもの

おすすめのもの

果汁飲料やバナナなど電解質の豊富な食品、温かく、消化の良いもの

おすすめのもの

その他の症状について

吐き気

吐き気があるときは無理して食事をせず、食べやすいものを少量ずつとるようにしましょう。

  • 吐き気止めの薬がある場合は症状に合わせて使いましょう。

腹痛

腹痛が続く時や、痛みが強い場合は、我慢せず主治医、看護師、薬剤師に相談しましょう。

腹痛

疲労感

だるいときは無理せずに、しばらく横になるなどしましょう。

  • 長引くときは我慢せず、主治医、看護師、薬剤師に相談してください。
疲労感

脱毛

一部の方で髪の毛がうすくなると感じることがあります。
多くは、かつらや付け毛を使わなくてもよい程度です。